読んだ気になる「7つの習慣」連載その5です。今回は、7つの習慣の3つめ、「重要事項を優先する」です。
時間を管理するという発想は間違い
現代ではシステム手帳やスマートフォン、クラウドサービスの普及により、時間管理の方法は多数存在します。しかし、こういったツールで時間が管理できていると思っているのは間違いで、管理できるのは自分自身でしか無いとコヴィー氏は言います。
第2の習慣で示した「目的を持って始める」という習慣により、人生において常に中心に置くべき価値観やビジョンを持つことができたら、その中心に基づいて行動を選択することが成功への第一歩となります。それが「重要事項を優先する」という行動の順序です。
4つの領域
私たちの時間の過ごし方は、4つの領域に分けることができます。これらは緊急度と重要度を軸とし、以下の図のようになります。
(まんがと図解で分かる7つの習慣 p75より)
多くの人は、第1領域の活動に日々とらわれています。生活が圧倒されてしまい、非常に忙しくなります。その結果、疲れ果てた人達は第4領域へ逃げ込みます。
人生を充実させるのは、第2領域の活動です。これをどれだけ増やすことができるかが鍵になってきます。時間は限られているので、意識して第3領域、第4領域の活動を減らす必要があります。
第2領域の活動を行うためには、自分からやろうという気を起こさなければなりません。第1、第3の領域は、向こうから働きかけてくるため、自分から行動を起こす必要はありません。しかし、第2領域は自ら率先して行わなければ、ずっと0のままです。
そのような働きかけに対して、「ノー」と言うためには、自分の中でもっと強い「イエス」を持たなければなりません。それはつまり第2の習慣です。
トップダウンでスケジュールを割り出す
スケジュール管理というと、やらなきゃいけないことをスケジュール表に割り当てていく作業が思い浮かびます。しかし、それは第1、第3の領域の活動です。
コヴィー氏が進めるのは、まず自分の役割を定義し、役割毎に1週間の目標を2~3設定します。これは第2領域の活動に入る目標にします。
【例】
役割1 自分の成長→①ミッション・ステートメントの検討 ②セミナーに申し込む ③運動
役割2 夫・父親→④家族で科学館に遊びに行く ⑤妻とコンサートに行く ⑥子供の自転車を修理
役割3 仕事→⑦マーケット調査の検討 ⑧統合問題の研究 ⑨新商品のアイデアをプレゼン
役割4 地域奉仕→⑩PTAの集まり ⑪定期草むしり
役割5 人生を楽しむ→⑫夏休みの旅行計画
スケジュールはゆとりを持ち、予想外のできごとに対応できるようにします。空白は問題ありません、また、絶対に守る必要はありません。重要なのは、自分の目指す目標から落とし込んだ優先すべき事項を常に明確にしておくことです。そうすれば、意識して時間を第2領域に使うことができます。意識しなければ、第1、第3領域の作業がやってきて時間を奪ってしまいます。
まとめ
日頃から目標を描いて確認していないと、時間はどんどん過ぎ去ってしまいます。やらなきゃいけないことだけを管理するのではなく、目標から落とし込んだタスクを管理して、意識して時間を割り当てることが必要だと思いました。
やろうとしている行動がどの領域なのかを常に判断して、優先すべきなのかどうかを考えてみるのは良いかもしれません。