猫と一緒にガジェットライフ♪ムチャ(@mutoj_rdm821)です。
今日衝撃のニュースが流れてきました。
イー・アクセスがウィルコムを来年4月吸収合併、ブランドは未定。「交渉これから」 - Engadget Japanese
自分が初めて持った携帯電話はDDIポケット時代のTN-PZ5という機種でした。ちょっとPHSの思い出を振り返ってみたいと思います。
PHSというもの
そもそもPHSってなんだという方もいらっしゃるでしょう。簡単に説明してみます。記憶だけで書いているので正確ではない可能性が高いです(;´∀`) 詳細はWikipediaなどを。
最初は「簡易型携帯電話」とも言われていたように、通常の携帯電話に比べて電波の出力が小さく、エリアは広くないけれども料金が安いというサービスでした。だいぶ安かったので、学生、特に女子高生がよく使っていて、ピッチという愛称で呼ばれていたこともありました。
音質が非常に良く(今でも3Gの携帯よりも良いです)、 データ通信も高速でした。当時やっとISDNが一般的になってきて、固定回線で64kbps(!)という速度を得られるようになってきた頃に、32kbpsで通信が可能でした(PIAFS・・・という名前を知ってる人ももはやどれくらいいるんでしょうか)。
自分も早速ノートPCに通信カード(PCMCIA・・・「PCカード」と言われていたノートPC用の拡張スロット)を入手し、モバイル通信を楽しんでいました。
一方で、基地局のカバーするエリアが狭いため通話が途切れやすかったり、高速移動時に通話できなくなったりといった不便な点もありました。なんとサービス開始から2年くらいは、携帯電話へかけることができませんでした。
初の全国パケット定額
移動体通信でのパケット定額制を始めたのはウィルコム(当時DDIポケット)です。サービス名はAirH"(エアーエッジ)、速度は32kbpsで、月額5800円とかだったと思います。
※パケット定額自体はアステルの方が先だったようです。但し地域各社がそれぞれ独自で初めていて、全国同一エリアではなかったとのこと。知りませんでした。
これは画期的でした。外で常時接続が得られるという、夢のような世界です。
その後、さらに高速化して128kbpsでのサービスも始まりました。料金はさらに上がって1万円近く、長期割引などを駆使して7000円ちょいと、今考えるとだいぶ高いですが、もう固定回線でダイヤルアップするより速かったと思います。
京ぽんの誕生
パケット定額は当初PCカードのみでしたが、その後PHS単体でも定額通信が可能となります。特に「京ぽん」の相性で大人気となった、京セラの「AH-K3001V」は画期的な端末でした。
この端末は定額通信ができた上に、今では当たり前となっている「フルブラウザ」を搭載しているのもポイントでした。
当時の携帯電話は専用に作られたWEBページしか表示することができなかったところ(そもそも昔はキャリア内のネットワークにしか接続できず、インターネットに出ることもできなかったと思います)、この端末はPC用のサイトを見る事が可能でした。
もちろん自分もゲットして、情報収集に活用していました。まだRSSとか無かった(知らなかっただけかも)ので、ニュースサイトのメールから記事に飛んでPC用サイトを見ていました。
非常に愛されていた端末で、1年半後に第2世代の今ぽんが出たときには、2ちゃんで思い出スレが立つほどでした。
DDIポケットからウィルコムへ 音声定額開始
創業当初はDDI(現KDDI)が中心となって設立されたこともあり、KDDI自体の携帯電話サービスとの関係もあって、携帯電話が普及した後はータ通信をメインで細々とやっていました。
2004年5月にカーライル・グループが買収し、2005年にウィルコムへと社名変更しました。KDDIとのしがらみがなくなったことにより、初の音声定額制サービス「ウィルコム定額プラン」を開始しました。
携帯電話の通話なんてものはできるだけ短く済ませるものだったのが、全く気にしなくても良くなりました。「通話無料!」というCMは非常にインパクトがあったと記憶しています。
一方で、時間・料金を気にせずかけられることから、家族との繋がりにスポットを当てたCMも放映されました。特に「父娘編」というCMは泣けるCMとして強く印象に残っています。
自分の知ってるのは30秒と60秒のものですが、この90秒のものは初めて見ました。
「スマートフォン」の誕生
「スマートフォン」という言葉が日本で定着したのは、ウィルコムの出した「W-ZERO3」のおかげであるというのは、当時を知っている人なら誰もが納得するでしょう。
電話としては大柄なボディですが、通話が可能な上にWindowsMobileを搭載していて、フルブラウザはもちろん、オフィスのファイルを編集したり、アプリを追加したりすることが可能でした。
スライド式のキーボード、全面タッチパネルにより、ユーザーインターフェースも大きく変わりました。
自分は次の機種「W-ZERO3[es]」からずっと買って使っていました。2006年のことです。
「働け!」がキャッチコピーだったようで、こんな広告が出ていました。
「ワンセグ繋げばテレビも見れる。でも見るな。さあ仕事しろ!」
むちゃくちゃ言ってますw
経営破綻、ソフトバンク傘下へ
2009年に事業再生ADR手続きを申請し、その後ソフトバンク傘下になりました。当初は不安視されていたように思いましたが、「だれとでも定額」や「もう1台無料キャンペーン」といった思い切った施策を打ち出し、回復へ向かいました。
自分はAndroid機がなかなか出ないことで見切りを付けてしまい、ドコモへ乗り換えてしまったのですが、その後ストラップフォン2を新規契約して、今割と使っていますw
まとめ?
自分としては、おそらく一番長く使っているキャリアだと思います。
携帯3社のように新機種をたくさんリリースすることがなかった分、一つ一つの端末に思い入れがあります。
最近では、だれとでも定額をスマホから簡単に利用できるカード型端末「だれとでも定額パス」や、だれとでも定額パスの機能を内蔵した京セラの折りたたみ端末「WX12K」といった、非常に面白い端末も出していました。
まあ、現状ほぼ音声のみのウィルコムと、データ通信メインのイー・アクセスを一緒にしちゃおうというのは、大胆ですが合理的なのかもしれません。自分は経営とかは分かりませんが、その辺はさすがソフトバンクといったところでしょうか。ウィルコムのブランドがどうなるかはまだ分かりませんが、より良いサービスを提供してくれるのならこちらとしてはありがたいです。
というわけで、ウィルコムへの思いを語ってみました。読んでいただいた方、ありがとうございます。
それではみなさま良きガジェットライフを(´∀`)ノ